2017年12月13日水曜日

F. Schubert: Trio op. 100 - Andante con moto
2017.12.13 中日新聞

南京事件80年というタイトルの下で、
早大名誉教授毛里和子の見解を ‘犠牲数の確定不可能’ と
南京大栄誉教授張憲文の見解を ‘虐殺認め共同研究を’ と紹介している。

毛里氏は、南京事件の存在と事実経過の客観性を問うているのであって、その事を婉曲に表現しているのが‘犠牲数の確定不可能’という言葉だと読めるが-聞き手の理解は半端に読める。

張氏は、
「重要なのは人数ではない、虐殺があったのか、大規模だったか、残酷だったか、国際法に違反していたかの四点が重要だ。この点を認めるなら、被害者数は共同研究できる」
「九〇年代以降、中国の対日方針は『歴史を鑑に未来に向かう』となった。しかし、日本はこの方針を理解していない。…」と言う
-対立を克服する道は。
『両国政府が正しい態度を持ち、それぞれの国民を共同の歴史認識に導いていくべきだ。…』と結んでいる。

中国の対日方針は中国政府の政策にすぎないのであって、日本から見れば中国政府による政治行動の一つに過ぎない。中国政府が‘正しい’という形容詞をつけようが、世界各国からは自他を‘欺く’態度と読まれうるのである。

このような記事は、編集部門での、世界の歴史への無定見と中国共産党への無批判を示唆するものだとしか思えない。とは言え、毛里氏の見解も載せて不偏を図ったのであろうか…。

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